2014-11

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「ストップ! 安倍政権」の緊急市民集会に参加して   

「ストップ! 安倍政権」の緊急市民集会に参加して   小泉章夫

11月26日(水)、「ストップ! 安倍政権」の緊急市民集会が、札幌市教育文化会館で開催された。
 「市民自治を創る会」が、「暴走する安倍政権に打撃を与えるため、これに対抗する勢力が何とか協力体制をとれないものか」の危機感のもとに、民主党、共産党、社民党、新党大地に呼びかけて開催した集会である。

 新党大地が欠席したのは、候補者を民主党から出馬させるための、やむを得ない緊急事情であったのだが、共産党が出席を見合わせたのはまことに残念であった。
デリケートな面もあろうが、党としてのスタンスや党内議論の状況なども聴きたいものであった。そして、共産党の方々と日常的に意見交換・情報交換の場を作っていく必要があることを痛感した。

民主党と社民党の方からは、会場からの質問・疑問に率直に応答していただき、国会の状況についての説明もいただいた。報道されていない国会の動きの説明は興味深いものであった。
参加者からは「安倍政権に対抗する勢力のまとまり」を期待する意見が多く出された。

民主党に対しては、「何故、維新と組むのか、 何故それほど維新に譲歩するのか」の疑問や、民主党の原子力協定への対応についての疑問が多く出された。
民主党本部と民主党北海道のスタンスの違いもあり、かなり答えにくい質問であったが、個人的心情も含めながらの説明があり、党内状況が推測出来た。
 スタンスの幅が広すぎるメンバーで構成される民主党である。そこに良い点と悪い点もあるのだろうが、将来的にはやはり「理念」の一致を目指すべきだと思う。 そして「市民派」の民主党議員をもっともっと支えていくことが必要であると思った。

社民党には、「市民運動のセンター的役割が従来から期待されているが」との質問に対して、自覚はしているものの、この面での取り組みが不足していることが率直に説明された。
  また、政策面で優れたことをどれだけ述べても、実際にじり貧状態では意味がないことの反省を踏まえての説明もあった。
 (故)土井さん、福島さん、保坂さん、離党したが辻元さん、阿部さんなど、市民の側に立った方の多い政党であり、今後とも期待するものは大きい。

今回の衆議院選挙だけでなく、来年の統一地方選挙、再来年の参議院議員選挙にむけて、政党に期待するだけでなく、市民の側からも政党へのアプローチと意見交換の場を多くしていくことが大切だと思った。
 今回の選挙は、「安倍ファッショ政権を倒す」ための重大な選挙である。
 会場論議を聴きながら、自民・公明を一議席でも減らす運動と投票行動が必要であると強く思った。
                                                                    
                                                                      

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岩波「世界」読書研究会  

岩波「世界」読書研究会      
  と き  2014年10月30日
  ところ  札幌駅北口 エルプラザ

 「世界」10月号 
 岡田知弘「さらなる「選択と集中は」地方都市の衰退を加速させる」
         -増田レポート「地域拠点都市」論批判-   

研究会・論点提起   渡辺克生

増田レポート
増田寛也編著「地方消滅」(中公新書・2014-8-25)は、「増田レポート」と呼ばれている。
レポートは、約1800の市町村の内、896の市町村が消滅するとセンセーショナルな表題で人々の関心を集めている。
日本の推計人口(国立社会保障・人口問題研究所)によれば、2010年の1億2806万人が2050年には9708万人になり、2100年には明治時代の水準(4959万人)まで急減すると記述している。
そして、人口が東京一極に集中する社会を「極点社会」と名付け「今後の社会の道筋をつける」としている。 
これに対して、京都大学の岡田知弘教授が「世界」2014年10月号に批判論文を掲載した。
批判の論点は、①地方から大都市圏への人口移動が収束しないと仮定していること、②若い女性人口が半減することを「消滅可能自治体」と呼ぶ論理的根拠が曖昧であると批判する。
そして、増田レポートにすばやく対応する政治の動きがあり、「自治体再編を迂回的に狙っているのではないか」と洞察する。

選択と集中
増田レポートは国家戦略として、第一に「人口の維持・反転」を目指し「結婚、妊娠、出産、子育て」について一貫した支援を行う、第二に大都市圏への人口流入の流れを変える「人口再配置」を行う、第三に国内、国外の人財育成の「能力・資質向上」に取り組むことが必要と述べている。
第一の「人口の維持反転」は、内閣に「総合戦略本部」を設置し、地方都市が参加する地域戦略協議会で戦略を策定するという。地方から大都市圏への人口の流れを食い止めるには「ダム機能」を構築する。すなわち、広域ブロック単位の地方中核都市への資源や政策の集中投資をすることだと述べる。
これに対して、岡田教授は、現在の急激な少子化、人口減少地域の広がりについて構造分析がないこと、地域経済の衰退要因を見ない「選択と集中」はかえって病状を悪化させると批判する。

真逆の政策
 2000年代後半、人口増は都市圏のみで、1990年以降の顕著な人口減少は、経済のグローバル化、大手企業の撤退、海外シフト、地場産業の崩壊、規制緩和による小売業の衰退が原因であり、これらが人口を社会移動させたのである。さらに、法人所得の五割を東京が独占する所得の一極集中、生産と所得の不均衡を是正する役割の地方交付税を経団連が道州制の中で廃止を提案したこともその要因である。
地方経済を潤すのは地方で生産される価値を生産地に還元することである。増田レポートの政策は真逆の方向だと指摘する。

論点提起者(渡辺)の所見
 これらは構造的な問題であると考える。岡田教授が批判するように、これまでの政治と政策は大都市圏へ人口を集中させる政策であった。そして、この政策の行く先を他人事のように見て、何ら対策を立ててこなかった政治家、官僚、経済人、学者の責任は大である。
さらに、「地方中核拠点都市」構想は、これまでの一極集中と何も変わらない愚策である。
ここ数年、コンパクトシティと称して、地方都市の効率化・行政経費の軽減の政策を進めてきた。
地域の再編を省庁が国費を使って進めているが、人々は慣れ親しんだ地域を捨て、箱詰めパックの行政サービスを受けることには戸惑いを持っている。

雇用の場
 昔の人々は新しい地域に自由と希望を持って開拓に入り、一生をかけて築き上げてきた。その土地を、捨てざるを得ないのは何とも悔しいことではないか。
時代が変わって従来型の企業誘致や、既存組織を維持していくのは難しい時代である。
一方で、ロボット技術が進化し、いずれ人間の労働力に代わり人々の働く場がなくなるとIT界を背負う人々はいう。機械化、情報化が進み、従来型の仕事はどんどん減っていく時代には、新たな雇用の場の創造が必要だ。国民から吸い上げた税金の使い道を考えるだけでなく、人々が心豊かに暮らしていくための雇用の場は、智恵次第でいくらでもあるではないか。農産物の生産、加工、販売、木工品の生産、加工、販売、日本の豊かな自然を活用した産業は廃れることはない。これらの産業をどう生かしていくかが問われているのだ。

自治体職員の課題
 知的産業は地域を問わないのである。エネルギー政策も原発ではなく、自然エネルギーの源泉は日本には豊富にある。政策を国が作るのではなく地域にいる人々が作るのである。その声を制度や政策に生かして行くのは、自治体職員の課題である。道州制を議論する前に、地方分権でやり残した「地域の人々がつくる政策」を実現すべきではあるまいか。
地方消滅を憂のならば、国はこれまでの下達方式をやめることである。地域の人々の声が反映する政策づくりを市町村職員に任せることである。自治体職員が地域に入り政策を熟成し地域に成果を産み出す役割を国は支援すべきであろう。

東京都に法人税加算税
 地域社会に安定した仕事があり、家族との生活を営むことができれば、地域に居住する若者が増えるであろう。かつての北海道の開拓のように、それらの人々を支援するための学校や病院ができて、産業が地域を創造してきたのだ。
産業として成り立つ地域づくりに必要な資金は、東京都への法人税加算税や、全国の都市にある遊休地や遊休施設を保有する公共団体などに、一般並課税と地方の減税権を付与する(これで、大学や病院など公的資金の入る団体が地方へ移転促進することになる)。交通網を整備し保全を集中型から分散型にするなど、とるべき政策は多様にある。

 地域は美しく人々が良い暮らしが出来るところ。地域で暮らすことができる政策を動員して、地域に住む人々の暮らしを守る政治を行うことである。それがこの国を救うことになる。(渡辺克生)

住民投票と民主主義

代表民主制度の揺らぎ
 2005年のころ合併をめぐって、全国各地で「住民投票条例」の署名運動が起きた。だが、その多くは議会が否決した。そしてまた、直接請求で住民投票を行うことになった場合にも、「投票率が低い時には開票をしない」と定めた。いわゆる「50%条項」の援用である。「この条項」は徳島市議会での吉野川河口堰の建設をめぐる住民投票条例の制定過程で、「住民投票の不成立」を意図した「組織的投票ボイコット戦術」として提案され「やむを得ない妥協」として生まれた「異常例」である。それが「住民の意思表明」を「葬る策」として援用されたのである。しかしながら、投票箱の内にあるのは「住民の意思」である。住民意思を「闇から闇に葬る」のは「民主制度の否認」である。さらには「合併反対」が多数であっても「僅差である」として「合併を進める町長」も現れた。  

直接民主制と間接民主制
 住民投票は直接民主主義の手続きであるから、憲法が定めている代表民主制度を軽視することになるのではないか、との意見がある。しかしながら、代表民主制度は「選挙という直接民主制」によって成立するのである。「代表民主制」は「直接民主制」によって正統性の根拠を担保されているのである。「直接民主制」と「間接民主制」を恰も相反する制度であるかのように対置するのは誤りである。
 住民投票は代表権限の運営に再検討を求める主権者の手続であって「代表民主制の運営」を正常に取り戻す主権者の行動である。住民投票は代表民主制度の「否認」ではない。信託した代表権限の運営に対する「問い質し」であり「不信の表明」である。その「問い質し」に誠実に対応しないときには「信託解除権」の発動となる。
住民投票条例を求める署名運動の全国的広がりは「代表制民主制度」を補完する「住民自治制度」の整備が求められていると認識すべきである。


自治体改革  
 七十年代の後半に「革新自治体から自治体革新へ」と盛んに言われた。その意味は、首長が革新系というだけではダメで、自治体の「機構」も「政策」も「制度」も変革しなければならないとの反省から出た言明であった。
 それから40年の歳月が経過した。「自治体理論」「政策形成力」「市民自治制度」は相当に前進した。自治体理論を研鑚する場として自治体学会が設立され参加者は年々増加し「自治・分権・参加の理論」は広がった。政策形成能力も高まり、情報公開条例、環境アセスメント条例、住民投票条例、パブリックコメント制度、オンブズパーソン制度、政策評価制度、自治基本条例、などの市民自治制度を装備する自治体も増えた。画期的な展開である。

状況追随思考の蔓延 
 「開票しない」は民主制度の根幹の否認である。しかるに、学者も労組も政党も「それもあり」と黙過した。
 自治労の自治研究集会にかつて漲っていた時代変革の熱気は何処に去ったのであろうか。不利益をも覚悟して一歩踏み出す情熱が冷めたのはなぜか。実践思考や献身性は何処に消えたのであろう。
 自治体学会にも、これを「民主制度根幹の否認である」とする論議はない。ないばかりか、合併を促進する省庁官僚を講師として壇上に招くのである。
政治感覚の麻痺であり批判的思考力の衰弱である。「主体鈍磨」と「状況追随思考」の蔓延である。

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